小学生クラスをはじめるにあたって、考えていること。
中学受験などの目先の目標がないわけですから、「何のために勉強しているのか」という目的意識が弱くなってしまうことを、塾長は気にしています。難しいことをするつもりはまったくありませんが、それでも目標となる「ハードル」は、ちゃんと用意したほうがいい。ということで、塾で年間にテストを9回予定しています。
「え?そんなに?」多いですか?中学校では、年4回の定期テストがあり、その点数と日ごろの授業態度で、高校の進路が決まってしまいます。とても残念なことですが、中学の後半になってから「よしやろう!」と気持ちを入れ替えても、それまでの中学の成績がハンデとなってしまいます。成績評価が進路に直結してしまう定期テストの緊張感に比べれば、塾のテストは回数が多くても大変ではないはず。
むしろ中学に入ってからのテスト慣れをしてほしいのです。そして点数どうこうより、「どこが苦手なのか?苦手なことをすこしでも対処する」ことに主眼を置いてテストをします。テストの点数より「どこができなかったのか」を気にします。これが学理舎のテストに対する、一貫した考え方です。
学理舎小学生クラスでは、テストはたぶん他塾より多いですね。一方で、学理舎の小学生では、絶対にやらないと決めていることがあります。それは「英語」。
どんなに要望があったとしても、小学生に英語を指導するつもりはありません。
なぜか。簡単に言えば「私たちは日本語を母語としており、日本語以上に他の言語を重視する必要はない」からです。小学校のときは、日本語を操れる能力がほしい。
この帯広にいて、どれだけの人が日常的に英語が必要でしょう?私自身、ホテルフロントの勤務経験があり、立場上英語を使う機会は多いほうだったと思いますが、それでも毎日使う必要はなかったですね。むしろ日本語でのコミュニケーションが圧倒的に必要です。
高校生にも英語を教えていますが、いつも必ず言うのは、「英語の学習にも日本語は必要。英語の3倍量以上の日本語に接していないとダメ」…3倍と言ってはいますが、実際のところ日本語力の状況を考えると30倍でも足りない(笑)
英語なんてやっている時間があるなら、もっと日本語を。教科書でも小説でもマンガでもいいので、あるいはニュースでも教育番組でも「笑点」でもいいので、日本語に触れる機会を増やしたいのです。
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森下満智子 (月曜日, 24 10月 2016 15:48)
思わず納得です。私自身も過去には英語を教えていましたが、日本語の重要さを伝えるべくして国語指導に特化しました。ぜひもしよろしければブログをご覧ください。「国語大好き 毒舌ブログ」で検索すればヒットします。